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BOURRIENNE PARIS X AVEC GODARD HABERDASHERY

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秋冬でもリネン素材を着るフランス人にとって、リネンシャツはフレンチシックに欠かせないアイテムのひとつです。コットンポプリンと違って、くすんだ白色・シワっぽいリネン素材のおかげで、照れなく着られるおじさん専用のフリルシャツに仕上がりました。男性ホルモンが多いほどより官能的に、より魅力的に映ることでしょう。寒くなってきたらセーターをえいっと被って、襟もと・袖先からフリフリが出ている様子が愛らしいです。 2-2-3 Shibuya, Shibuya, Tokyo  info@godard-ltd.com

ご挨拶

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3月5日に3周年を迎えました。ありがとうございました。 そもそも店を始めた経緯は、学生の時分に熱心に研究していた実存主義とカウンターカルチャーにあります。前職のコムデギャルソンで感じた、モードの途方もないスピードに嫌気がさし、趣味だったテーラリングの健康的な時間の流れに憧れもありました。 ”実存は本質に先立つ”というサルトルの言葉通り、実存主義とは、実存がまずあり、本質とは実存によって決まる、と定義されています。人間一般ではなく、実際に生活している個々の人間の在り方、一人ひとりの個性を尊重するという考えです。わたしたち=実存、もの=本質ということは、置き換えると ”何を着るか以前に、あなたはどういう人間か” ということであり、人間の平均化→人間性の喪失という実存主義以前の前時代的な考えと、現代のわたしたちが重なってきているな、と思い至ったのです。 他者と違うものが欲しいという気概とオリジナリティ、そこから芽生えるDIY精神の源流はカウンターカルチャーにあるのではないでしょうか。大きなシステム、旧態依然に挑む姿勢は前職から学びました。 Godard (Haberdashery)は、このような思想や1960-70年代のカウンター精神、世界同時多発的に起こった学生運動・反戦運動の熱気といった時代性から名付けられたのです。 映画ミッドナイト・イン・パリの中で、現代の人ギルは1920年代がゴールデンエイジだと主張し、1920年代を生きるアドリアナは1890年代に憧れている。つまり、いつの時代も過去への感傷は存在し、閉塞した現在の状況から逃れようとするものだが、結局、のちにゴールデンエイジと呼ばれるものでさえその時点では、その閉塞した時代環境を憂い、現在の状況を打破しようとした結果でしかないというもの。ファッションにも懐古主義が付きまとい、実際に今わたしたちが直面している壁ではないでしょうか。わたしにとってのゴールデンエイジは1970年代ですが、あなたはどうですか。読み物や音楽、古着など、身の回りにあるものは自然と○○年代だな、と気づきますね。何を読んできて、何を聴き、どう考えてきたか。せいぜいこの作家、このアーティストのこの時期のものが好きだ、というテイストの絶対軸さえあれば、例えばオーダーのときなんかもスムーズにいきますし、一般社会においては誰とでも会話ができる気がします。

PERSONAL ORDER

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パーソナルオーダーの価格です。2022年1月15日受付の分より、ご覧のようになります。 デッドストックの生地も、現行の生地も、同じ価格です。オーダーの際に50%のデポジットをお預かりします。(カード決済可) 不真面目なものを作りにいらして下さい。 2-2-3 Shibuya, Shibuya, Tokyo  info@godard-ltd.com

3

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3周年 (3月5日)を迎えます。 もう少しだけ不便で不親切な店にしたいと考えていますが、変わらぬご愛顧を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 テクノロジーが苦手な私が、それでもインスタグラムを使っていますが、店・私個人の気分、ムードだけ感じ取ってもらえさえすれば良いかなと思っています。商品については、時間を作って見に行くこと、わざわざ問い合わせることで得たものをもっと有益にしたいのです。 これからも”どこの物かよくわからないけれど、遠目から見て何か雰囲気の良いモノ”を探しに来てください。メンズクロージングにおいては、どこで買ったか、誰から買ったか、なぜ買ったのかが、イケてる/イケていないの判断材料になるのだから。 Godard Haberdasheryのある通りには、センスの良い帽子屋ができ、古着屋も新たに出店するようです。ますます賑わってきました。 個店や中小規模の洋服屋は、いがみ合わず、同じ志で盛り上げなければなりません。似たような店が増えてきたことは事実ですが、真似事・二番煎じの議論も不毛。本当の相手はデジタルと、近視状態の一部消費者です。 知った気になっている、行った気になっている私たちが、”情報”の途方もない価値を再確認できますように。そして2022年があたたかい年になりますように。 2-2-3 Shibuya, Shibuya, Tokyo  info@godard-ltd.com